実態・事例
闇バイト(犯罪実行者募集)
闇バイトとは
SNSなどで「短時間!高収入!」などと「仕事の内容を明らかにせず」に著しく高額な報酬の支払いを示唆するアルバイト募集記事が投稿されています。
その実態は、特殊詐欺(オレオレ詐欺、振り込め詐欺)や強盗など「犯罪の実行者(「受け子」「出し子」など)」の募集で、「簡単に高収入を得られるなら」と応募した結果、強盗や詐欺といった犯罪に加担することとなり、犯罪者になってしまう仕事です。
このような仕事が「闇バイト」呼ばれており、「2022年~2023年にかけて、闇バイトに応募した結果、実行役などとして逮捕された44人のうち7割以上が20代以下の若者でした。
※事例集「犯罪実行者募集の実態 ~少年を『使い捨て』にする『闇バイト』の現実~」(2023年7月警察庁)より
そして、2023年9月から「犯罪実行者募集(闇バイト)」の情報をネットパトロールの監視対象に追加したところ、2023年12月までの3か月間に4,411件が把握され、情報の削除要請がなされました。このように、近年急速に未成年が闇バイトの危険性に晒されている実態が、明らかになっています。
※「令和5年におけるインターネット・ホットラインセンターの運用状況について」(インターネット・ホットラインセンター)より
「簡単!短時間!高収入!」など、世の中にはそんなうまい話はありません。怪しいかもしれない、と迷ったら、「必要なお金が貯まるまで」「一回だけなら大丈夫」などと一人で判断せずに家族等周囲の人や警察に相談しましょう。
闇バイトの危険性
犯罪に一度加担してしまうと「やめたい」と思っても応募したときに登録した自分自身や家族等の個人情報を基に、「家に行く」「周囲の人に危害を加える」と脅され、警察に逮捕されるまで抜け出せません。
犯罪グループは雇った人間を都合よく利用した後、犯罪グループ自ら匿名で警察に通報し「捨て駒」として逮捕させ、切り捨てます。安易な気持ちで応募したあなたに待ち受けているのは、犯罪グループからの脅迫や重い刑罰です。
闇バイトの特徴
- 「高額バイト」「即日入金」「書類を受け取るだけ」など一見好条件に見える求人情報
- 「安全」「簡単」「詐欺ではない」「犯罪ではない」「高校生でもいける」などの安心させる文言がある
- 仕事の内容が不明確
- 求人情報は、若者が普段利用している各種SNSや掲示板
- 応募時に顔写真や学生証などの身分証明書(個人情報)を要求される
- 面接が電話のやりとりだけ
- 応募後のやり取りに使われるのは匿名性の高いアプリ(【Telegram】【Signal】【WeChat】【DingTalk】など)
- 実行を断ると、個人情報を基に「自宅に押し掛ける」など執拗に脅されたり、匿名で警察に通報され逮捕される
- 報酬の受け渡しが、指定した所に現金のみが置いてあったり、払ってもらえないことも多い
闇バイトの勧誘手口
(1)自ら応募
自らSNSなどで検索したり、広告などから応募する
(2)友人・知人・先輩に誘われる
知っている人に紹介されると疑ったり断ったりしにくく、そのまま加担してしまう
(3)SNSで知り合った相手に誘われる
「銀行協会の委託の仕事」と言われ紹介される
交際相手を紹介された後、美人局のように脅迫され加担させられる
闇バイトへの応募から犯罪実行、逮捕までの流れ
(1)応募する
(2)犯行グループから連絡が入る
(3)指示されるまま、その後は匿名性の高いアプリでやり取りする
(4)犯行グループに言われるがままに、個人情報を送信する
(5)犯罪と気付いて実行を拒否する
(6)個人情報を基に脅してくる
(7)嫌々ながら犯罪を実行する
(8)防犯カメラなどから特定され、逮捕される