家庭での取組
ネット依存対策
近年、ネット依存が大きな社会問題になっています。
2019年にはWHO世界保健機構が、新たな疾病として「ゲーム障害」を加えました。また病的な「依存症」ではないものの、ネットの使用時間は年々上昇しています。(ケータイ・スマホへの依存)このため、生活時間が乱れたり視力の悪化を招いたりしています。
日本眼科医師会は視力の悪化を防ぐための啓発活動を行っています。
厚生労働省の2018年の調査によれば、中高生の7人に1人が「依存傾向」にあるとのことですが、現在はさらに増加していると考えられます。
若い時から使用すればするほど、依存しやすいと言われていますが、最新の研究では、スマホの使い過ぎで大脳の前頭前野の発達が止まってしまうという科学的な結果も出ています。(東北大学 川島隆太教授)
前頭前野は自分の行動をコントロールする機能も担っているため、脳の発達がある程度進んで、自分で物事をコントロールできるようになってから、スマホなどのデジタル機器を使うのが、依存を防ぐ方法のひとつだと思います。
このように「依存」は本人がだらしないから、ということではなく、脳の状態が変化してしまうことなので、使い過ぎているお子さんを攻めるのではなく、一緒に、どうすれば使う時間を減らせるか、お子さんに寄り添ってあげてください。
依存を防ぐ一つの方法は、スマホ以外の楽しいことに取組むことです。楽しい遊びや、工作や料理などの何かを作る活動、散歩や山登りなどの屋外での活動を普段から心がけることです。保護者の趣味をお子さんと共有するのも良いと思います。
アプリ等に頼らなくて、自分の意志で利用時間を制限できる力を身につけるのには長い時間がかかりますが、依存しないためには大切な事なので心して取り組んでください。
そして、もしかして「依存症かも」と心配な方は、専門の医療機関に相談しましょう。