家庭での取組
家族でできること
家庭のルール作り
ルール作りは、テレビやゲームなど、スマホよりも前にお子さんが触れる「メディア」の使用ルールから始まります。ですから就学前や小学生からテレビ視聴の時間に関するルールや、ゲームの時間や使用する場所に関するルールを決めておくと、スマホを持った時にもルールを導入しやすくなります。
スマホについて家庭でのルールを決めているご家庭は、小学生55.9%、中学生46.0%、高校生20.6%です。
※(岡山県教育庁人権教育・生徒指導課)「令和5年度スマートフォン等の利用に関する実態調査の結果について」
ルールは親子で相談しながら考えて、使いながら定期的に見直すことが大切です。具体的にはこちらをご覧ください。
普段から親子のコミュニケーションを図る
親世代がスマホを使用すると、家庭内での生の会話が減りがちです。そんな様子をお子さんに見られてしまうと、ますますスマホが欲しくなったり、会話が減ることで言葉の発達が遅れたりなどの影響が考えられます。親子のコミュニケーション、家族のコミュニケーションを大切にすることで、お子さんが普段どんなことにスマホを使っているのかも分かります。岡山県の調査ではこちらのようになっています。
また、親子のコミュニケーションを普段からとることで、お子さんの異変に気が付くためのベースになりトラブルの予防にもなります。異変の代表的なものとしては、使用時間が長くなることや、視力が悪くなること、そして依存です。依存についてはこちらをご覧ください。
使う機能を考える
ケータイ・スマホは便利な道具ですが、使い方を誤ればさまざまな問題を引き起こしたり、危険に巻き込まれたりする可能性があります。
契約時も契約後も、どんな機能が必要で、どんな機能は不要なのかを考えましょう。他の道具で置き換えられるものは、スマホの機能を使わない方が良い場合もあります。例えば、スマホを目覚まし時計代わりに使う場合、朝起きて真っ先にスマホを手にするので、そのままSNSをチェックしたりしてしまいがちです。それよりは目覚まし時計を買い与えた方が、子どもが自分で時間を管理する力から身につくと考えられます。
スマホの機能には、通話、LINE、地図、GPS、インターネット、カメラ・ビデオ、動画サイト、ゲーム、色々なアプリ、…と様々です。成長期の子どもに必要か不要かをよくよく考えて、機能を制限することが大切です。
「フィルタリングサービス」を利用する
ネットにつながる機器を18歳未満に使用させるときは、その機器に「フィルタリングサービス」を使用することが保護者や学校などに義務付けられています(青少年インターネット環境整備法)。ところが、実際のフィルタリングの利用率を見てみると、岡山県子ども・福祉部子ども家庭課の2024年1月の調査「青少年が使用するスマートフォン等のフィルタリング利用率の調査結果」によると、90.0%が購入時にはフィルタリングを利用しているということです。前回調査2023年は90.9%なので、利用率は横ばいとなっています。
利用しない人の意見としては、「LINE などのアプリも全く使えなくなる」「親の管理(操作)が面倒・分かりにくい」「子どもがフィルタリングの解除をしてしまう」「うちの子は大丈夫」「親の責任で管理する」というフィルタリングへの誤解や負担感などについての意見があった、とのことでした。
一方県教委の調査では、ペアレンタルコントロールを利用していると回答した児童生徒の割合は、小学生39.2%、中学生34.4%、高校生15.7%となっています。このことから、購入時はフィルタリングを設定したものの、日々利用するうちに「不便」を感じて解除する例が多いことが伺えます。
※(岡山県教育庁人権教育・生徒指導課)「令和5年度スマートフォン等の利用に関する実態調査の結果について」
また、警察庁の調査によると、コミュニティサイト(SNSなど)をきっかけに犯罪の被害にあった18歳未満の子どものうち、フィルタリングサービスを設定していた人が102人いるとのことです。このことから、フィルタリングサービスを設定するだけでは万全ではなく、使う本人やご家族の意識が大切だということが分かります。
※(警察庁)「令和4年中の少年非行等及び子供の性被害の状況等(更新版)令和5年9月15日」
フィルタリングサービスの手続き リンク
- 「各携帯会社等のフィルタリングサービス」についてはこちらを参照してください。