対策・対処法
ブログサイトとプロフサイト
ブログサイトはかつては情報発信の手段として、また、友達同士の交流の道具として、多くの若者が利用していましたが、SNSの普及に伴って情報発信や情報収集もSNSで行うことが増えました。現在ブログに触れることがあるとすれば、調べものをしていて検索でヒットしたサイトが個人のブログだった、という場面が多いと思います。
調べもので「検索結果がどの程度信頼できるものか?」を判断する一つに、「発信しているのが誰なのか?」があります。官公庁や行政、公的機関、会社などと違い、個人が発信する「ブログ」や「まとめサイト」や「ホームページ」の情報を読み取るには、受け手に情報の確からしさを判断する力が求められます。
また、プロフサイトは、現在(2023年)ではすべてのサービスが終了しています。
以下の項目は、かつてブログやプロフを使っていた親世代が、「トラブル」について想像しやすいと考えて、掲載しました。
作者が個人的な趣味や日々の出来事を日記の形で記載するサイトで、無料で利用することができ、誰でも簡単に作ることができます。写真や動画を載せることのできるブログもあります。サービス利用者数が4,000万人を超す事業者もあり、ケータイ・スマホからも利用できます。
メールアドレスさえあれば匿名で利用できますが、記載している内容を身近な人が見れば誰かを特定することも可能です。
気軽に顔写真や個人情報を載せてしまい犯罪やトラブルに巻き込まれる子どもがいたり、作者の書いた記事の内容や、利用者同士がブログの感想を書く「コメント欄」への友人からの書き込みで、学校の友人同士のコミュニケーショントラブルも発生したりするようになりました。
近年、出会い系サイトよりも、さらに多くの問題が、不特定多数の人とのコミュニケーションが可能なブログやSNSをはじめとするコミュニティサイト(無料通話アプリを含む)で起こっていて、年間1,800人以上の児童(満18歳に満たない者)が被害にあっています。
問題点・危険性
- 日々の日記の内容から、個人が特定される場合があります。
- 何気なく書いた記事で読み手の反感を買い「炎上」と呼ばれる状態になり、コメント欄に相当な数の誹謗(ひぼう)中傷が書き込まれることがあります。
- コメント欄に、見知らぬ不特定多数の人から連絡、援助交際の誘いが書き込まれる場合があります。
- 個人情報を書き込むことにより、不審な電話や迷惑メール等の被害にあうことがあります。
- 「アクセスランキング」で上位入賞や「アフィリエイト」での広告収入を目指し、詳しい個人情報を自ら書き込んだり、下着の写真など過激な写真を掲載したりするケースがあります。
- 書き込み内容をめぐり友達間のトラブルが起きることもあります。
対策・対処
- 多くのブログサイトでトラブルが発生しています。ブログサイトが提供するサービス・仕組みをよく理解して利用しましょう。
- ブログは、日記という性質上、身近な人が見ればすぐに個人が特定できるという特徴を認識しましょう。
- 記事の内容やコメント欄では、人を傷つけたり、反感を買うような発言をしないように注意しましょう。
- コメント欄に誹謗(ひぼう)中傷が書き込まれた際には、記事やコメントをすぐに削除する、コメントを書き込めないよう封鎖するという手段があります。
- ブログサイトは何らかの悪意をもつ人も利用している可能性があります。関わりを持ちかける人を安易に信用しないようにしましょう。
- 知らない人や会ったこともない人にメールアドレスや、名前、電話番号、住所などを教えないようにしましょう。
- 誹謗(ひぼう)中傷等の被害にあった際には、加害者に関わらないようにブロックしたり、会員を辞めましょう。
- 万が一、悪質な誹謗(ひぼう)中傷や脅しの被害を受けた場合は、最寄りの警察署に相談しましょう。
他人のブログでのトラブル
自分のブログでは、上記の対策・対処を行うことができますが、他人のブログでのトラブルでは内容によって対処法が異なります。学校に相談すれば、よりよい対処法についてアドバイスを受けることができ、問題解決にも協力が得られます。
- 事件性がある書き込みは、自分で削除したり、削除依頼をしたりせず学校や警察にすぐに連絡します。警察に被害届を出し事件化されると、プロバイダに対し発信者(書き込み者)の情報開示請求が行われ、加害者の特定が行われます。
- 事件性がない書き込みの場合でも、自分で削除したり、削除依頼をしたりする前に、書き込みが行われたサイトのURLを記録し、書き込まれた内容を記録しましょう。記録するには、URLをお気に入りに登録し、携帯電話のメモ機能を使って画面を保存したり、パソコンで印刷したりします。その後、下記のような対処を行うとよいでしょう。
- ブログ作成者へのダイレクトメッセージサービスなどを利用し、削除依頼を行います。コメント欄で依頼を行うと、見逃される場合があります。
- ブログ作成者に削除依頼をしても削除されない場合は、そのサービスを提供している会社、サーバーの運営会社等に削除依頼をすることもできます。ただし、サーバーが海外にあるなどすると日本の法律が及ばないため削除依頼に応じてくれない場合があります。