対策・対処法
スマートフォン
登場以来、急激に普及したスマートフォン(スマホ)の特徴は、
- アプリをインストールすることで、様々な機能を追加できる
- 高速のインターネットに接続できる
- GPS、カメラ、方位磁石などの各種センサーを備えている
- 大画面のタッチ操作などによる直感的な操作ができる
ことなどです。
一方でフィーチャーフォン(ガラケー)には、
- 本体や通信費などが安い
- ボタン操作が簡単で機能もシンプルで通話しやすい
- バッテリーが長持ちする
などスマホよりも優れている特徴があります。
子どもに持たせるとしたら、スマホが良いのかガラケーが良いのかを、それぞれの特徴からじっくりと考えてみる必要があるでしょう。
では、スマホのデメリットは何でしょうか。
ガラケーは指の感覚で操作ができ、画面を見続けなくても使えます。一方スマホのタッチ画面操作は、画面を見続けなければなりません。スマホ使用中の視野は、愛知工科大学の小塚一宏名誉・特任教授の研究によると「20分の1になる」ため周囲への注意が働きにくくなるとのことです。
視野が狭くなることにより「歩きスマホ」問題(衝突、転倒、駅のホームからの転落等)、大人では「スマホ育児」問題(子どもの行動に目が届かず危険な目に合わせてしまう)などガラケーに増して危険が発生しています。
大人のながらスマホによる交通事故が増えたため、2019年12月に施行された「改正道路交通法」では、ながら運転の厳罰化が盛り込まれ、運転中に手で持って通話したり、画面を注視すると、6か月以下の懲役または10万円以下の罰金となりました。2017年には大学生による電動アシスト自転車に乗りながらのスマホ操作で、死亡事故も起きています。
また、スマホはとても便利で、どこにいてもすぐにインターネットを通じ調べものができるため、自分で考えたり、人に相談したり、質問したりする前に「検索」して物事を済ませてしまい、自分の頭でものを考えたり、悩んだり、人と関わったりする機会を減らします。
さらに、簡単に人とメッセージや写真などのやり取りが可能なため、後々考えると、発信しない方が良かった言葉や写真をその場のノリで気軽に発信してしまうことがあります。
他にも、アプリのインストールや整理整頓などについ時間をとられたり、不正アプリによって個人情報を抜き取られるなどといったトラブルに巻き込まれる危険もあります。
このようにスマホのデメリットを考えると、子どもに持たせる通信機器はスマホにこだわらなくても良いのかもしれません。数年前まではガラケーのサービスは終了していくというイメージがありましたが、最近は新しい技術を利用した最新のガラケーも登場しています。
問題点・危険性
- 使用中の視野が狭くなり、周囲への気配りや配慮が行き届かなくなることがあります。
- 夢中になるあまり「ながら操作」を行い、事故(衝突、転倒、転落等)を起こす危険があります。
- とても便利なため、考えたり、悩んだり、人と関わったりする機会や経験が減ります。
- とても簡単に情報発信ができるため、安易な発言などが多くなり「よく考えてから行動する」という当たり前のことが、ないがしろになってしまいます。
- アプリに時間や気をとられ、他のやるべきことができなくなります。
- 不正アプリに個人情報を抜き取られるなどの被害にあう危険があります。
- 電池の持ちが悪く、常に充電の状態が気になり落ち着かない、電気代がかかるなどの弊害があります。
- 本体価格や利用料金がガラケーに比べ高くなりがちです。
対策・対処
- スマホを使う時は、他人の邪魔にならない安全なところで立ち止まって使い、時々周囲に気を配るように心がけましょう。
- すぐに検索するのではなく、自分の頭をもう少しだけ使って考えてみましょう。
- たまには電源をOFFにしてみましょう。
- 送信ボタンを押す前に、よく考えましょう。
- アプリをインストールする前に、そのアプリが本当に必要か、よく考えましょう。
- 不正アプリに注意しましょう。
- スマホの料金に見合う使い方ができているかを見直してみましょう。
- スマホを使う理由をよく考え、スマホでなくてよいなら、ガラケーにしてみましょう。