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ケータイ・スマホ(携帯)の正しい使い方

ケータイ・スマホに潜む問題と危険

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問題と危険

問題と危険には、下記のようなトラブルがあります。

生活習慣に係るもの

ケータイ・スマホへの依存

ケータイ・スマホへの依存「ケータイ・スマホへの依存」とは、ケータイ・スマホが手元にないと不安な気持ちになり片時も手放すことができないといった状態や、ケータイ・スマホに束縛され振り回されている状態をいいます。総務省の平成26年版情報通信白書ネット依存傾向の国際比較によると、日本の10代から20代の68.3%が「ネット依存的傾向 中または高」でインターネット依存傾向にあるとのことです。

岡山県の状況は、岡山県教育庁義務教育課生徒指導推進室が発表した「平成28年度 スマートフォン等の利用に関する実態調査の結果について」によると、「依存の状態」または「依存の可能性あり」となったのは小学生13.9%、中学生32.2%、高校生44.8%だったといいます。

依存や束縛状態には、

  • ケータイ・スマホを置き忘れて手元にないと、不安で何もできなくなる
  • 授業中にケータイ・スマホを取り上げられると暴れる
  • ケータイ・スマホを見るために仮病を装ってでも保健室へ行く
  • 調べ物、時計、スケジュール管理などあらゆる事を携帯の機能に頼りケータイ・スマホがないと何もできない
  • ケータイ・スマホの利用時間が長い
  • 5分ルール」のため、風呂やトイレにまでケータイ・スマホを持って行く
  • 食事中や勉強中も手放さない
といった例があげられます。

⇒岡山県県教育委員会「ネット依存防止マニュアル」
⇒ネット依存に関する相談はこちら

5分ルール」とは、友人同士「お互い心配させないために、メールの返信は5分以内にするようにしよう」と子ども同士で決めるルールです。一見お互いのことを思いやるルールですが、実際には相手の生活や行動に配慮せず「返信を強要する」ルールになっています。このため、返信が遅れて仲間外れにされる事例が発生しています。また、具体的にこのようなルールを作らない場合でも、「返信をしないと相手に悪いのではないか」と考えたり、返信の早さややりとりの数に意義を感じて、片時もケータイ・スマホを手放さず風呂に持って入ったり、家族との食事中も常にメールに返信していたりするなどの「依存状態」の子どももいます。なお、最近の無料通話アプリでは、「10秒ルール」と言われるくらい、さらに依存度を増しています。

生活や学習習慣の乱れ

岡山県教育庁の平成26年度スマートフォン等の利用に関する実態調査と同平成28年度調査とを比較すると、自分専用のスマホ・携帯を持っている児童生徒のうち、「平日の利用時間」が「1時間以上」の者は、小学生では30.6%から39.2%に増加、中学生では65.4%から70.3%に増加しています。

小学生は1時間以上利用しているすべての時間帯で人数の割合が増えており、利用時間が全体的に増加していることが分かります。中学生は、3時間以上の利用者の割合は減っているものの30分~3時間利用している層が増えています。高校生はH26年度調査からの利用時間は減っているものの、26.0%は依然として3時間以上利用していて、学習時間や睡眠時間などの生活習慣への影響が懸念されます。

長時間の利用について、平成28年度調査では、自分専用のスマホ・携帯を持っている児童生徒のうち、小中高生の21%以上が1日3時間以上をケータイ・スマホに費やしています。このうち、小学生は12.7%(小学生全体の4.0%)、中学生は21.7%(中学生全体の11.5%)、高校生は26.0%(高校生全体の25.3%)になります。25%というとクラスの4人に1人にもなります。

中には、毎日5時間以上ケータイ・スマホを利用している子どもも小学生で4.8%(小学生全体の1.5%)、中学生で7.4%(中学生全体の3.9%)、高校生で8.8%(高校生全体の8.6%)おり、これは学校に行っている間と睡眠時間以外はほどんどケータイ・スマホを操作していることとなり、生活時間への影響が大きいと考えられます。

ケータイ・スマホを持ってから減った時間についてきいてみると、学習時間や睡眠時間をあげる生徒がたくさんいます。

「平成26年度全国学力・学習状況調査」(国立教育政策研究所)によると、中学3年生のスマホやゲーム等の利用時間が2時間以上の割合は、岡山県では全国平均よりも高く、その反面学校の授業を家庭で復習している生徒の割合は全国平均より低い結果となっていました。

この結果を受けて岡山県教育委員会は、2014年12月に「午後9時以降はスマホやゲームは保護者が預かり、利用しない」というガイドラインを示しました。また、2017年7月には「我が家のスマホ・ネットルール」のチラシ配布して、家庭でのルール作りを呼びかけました。

しかし、2014年度と2016年度の実態調査を比較すると、小中学生ともに利用時間が伸びており、自分専用のケータイ・スマホを持っている児童生徒の家庭では「利用時間に関するルール」を定着させるのは難しいのではないかということを伺わせます。

ケータイの使用について、利用者本人が時間制限などのコントロールができないうちは、本人専用のケータイ・スマホを持たない、持つとしても通話機能のみなど、使える機能を制限した機種やサービスを選ぶ、どうしても必要であれば家庭でのケータイの使い方についての話し合いやルール作りをすることがより一層必要となります。

(図)平日1日当たりのスマホ等の利用時間(平成26年度と平成28年度調査の比較)
<自分専用のスマホ・携帯を持っている児童生徒に対する割合> (図)平日1日当たりのスマホ等の利用時間<自分専用のスマホ・携帯を持っている児童生徒に対する割合>
※図:2014年11月および2016年12月岡山県教育庁義務教育課生徒指導推進室調べ
平成26年度および平成28年度「スマートフォン等の利用に関する実態調査の結果」より

コミュニケーション能力の低下

コミュニケーション能力とは、表情や声のトーンなどをフルに活用し自分の言葉で相手に伝え、また相手の気持ちを読み取る能力です。相手の表情や反応がすぐには分からないメールやネット上でのやり取りでは、コミュニケーション能力はなかなか育ちません。

短い文面では、人の真意は伝わりません。ところが都合の悪いことや言いにくいことはメールで済ませたことにしてしまう風潮も見受けられます。

企業が学生に求める資質において「コミュニケーション能力」は上位に入っています。「仕事」は先輩や上司、お客様とのコミュニケーションなしには成立しないにもかかわらず、そのような資質を欠いた学生が増えているためです。

私たちが生きているのはリアル(実世界)な世界です。バーチャル(仮想)な世界ではありません。リアルな世界で通用するコミュニケーション能力を身に付けることが、リアルな世界で生きていくためには必要です。

「ながら操作」による交通事故

「ながら操作」による交通事故歩きながら、自転車に乗りながら、スマホやゲーム機、音楽プレイヤー操作をすることによる事故が多発しています。ケータイ・スマホを操作しながら自転車に乗っていて歩行者とぶつかり重大な事故に至ったケース、歩きながら操作していて駅のホームから落下したケースもあります。

岡山県では「岡山県道路交通法施行細則」で自転車に乗りながらのケータイ・スマホの使用を禁止しています。

インターネットサービスの利用等に係るもの

誹謗(ひぼう)・中傷・いじめ

誹謗(ひぼう)・中傷・いじめ匿名で書き込みができるSNSやブログ、掲示板などに、実名で誹謗(ひぼう)・中傷されたり、頻繁に差別的な発言をされたりする等、悪質ないじめが行われる場合があります。

最近は、無料通話アプリ内のグループなどで、メッセージを読んでも返信しないこと(既読スルー)によって、「はずし」と呼ばれる、グループから排除し仲間はずれにする事例、仲間はずれにしたい人以外で新しいグループを作る事例、ターゲットを招待しては退会させる事例などもみられます。

最近、ニュースでも「炎上」という言葉をよく耳にするようになりました。ネットの世界では、一度書き込んだことは身近な人だけでなく、直接会ったことのない人にまですぐに拡散してしまいます。些細な書き込み、勘違いや些細な書き込み、勘違いや書き間違い、言葉足らずなどが元で、学校での人間関係が傷つき、その延長でネット内でのトラブルが拡大することもあります。また、自分が気に入らない人を傷つける目的や、面白半分の時間つぶしで行うといった悪質な場合もあります。

「炎上」とは、芸能人などのインターネットでの発言に反発した多くの人が、発言内容をさらに多くの人に広め、誹謗・中傷などのコメントを書き込み、サーバーがダウンしたり、アカウントの閉鎖をせざるを得ない状況になること。

このような、各種のSNS無料通話アプリを利用したいじめ問題に対処するために、平成30年1月に改定された「岡山県いじめ問題対策基本方針」では、ネットいじめに対する未然の防止などの重要性が訴えられています。しかし一方で、ネットいじめは顕在化しにくく加害者が特定できない場合があることも指摘されています。

なお、フィルタリングは、見知らぬ人とのトラブルや犯罪を防ぐのが目的のため、このような身近な知人とのトラブルを防ぐことはできません。

クラスメイトのメールアドレスになりすました「なりすましメール」によるものや、「チェーンメール」を使ってうわさ話などの嫌がらせを流したりする事例も発生しています。

最近では、Twitter(ツイッター)で他人の名前を名乗ったアカウントを作成して、あたかも本人であるかのような振りをして、「嘘」をつぶやいたり(投稿したり)、YouTube(ユーチューブ)などの動画共有サイトに動画を投稿することで他人を貶めるなどの、新しい手口のトラブルも起きています。

プライバシー(個人情報)の流出

SNSブログプロフ、掲示板などには、名前・年齢・職業・住所・電話番号・学校名・趣味などの個人情報や顔写真の掲載をする記入欄があります。利用開始当初は問題なく使えていても、何かの書き込みがきっかけで、それらの情報が拡散したり、嫌がらせを受けたり、犯罪に巻き込まれたりすることがあります。

中でも中高生の多くが使用しているTwitter(ツイッター)は、日々の出来事をつぶやく(投稿する)ことが多いため、投稿された短文や写真を過去にさかのぼって閲覧して行き、文字上に「固有名詞」や「個人情報」が書かれていなくても、写真に写っている景色などから通っている学校が特定されたり、クラスや部活が特定されたりすることが珍しくありません。自分が思っている以外の人に内容を閲覧されないようプライバシーの設定を必ず行いましょう。「ツイートを非公開にする」設定にしたり、「位置情報付きでツイート」「電話番号の照合と通知を許可する」「メールアドレスの照合と通知を許可する」のチェックを外すなどして、知らない人からのフォローやDM(ダイレクトメッセージ)には応じないなどの対策が必要です。

最近は、スマホの不正アプリにより個人情報が抜き取られたり、スマホやアプリの設定ミスで個人情報が漏れる事例も発生しています。

また、スマホは、位置情報やカメラや音声など、そのスマホが管理している多くの情報を取り扱うアプリが数多くあります。「不正」や「ミス」などではない、正しい使い方をしている場合であっても、アプリを使いたいという気持ちが優先して、自分の個人情報が発信されることに対するガードが甘くなりがちです。アプリをインストールする時には、どのような情報を発信するアプリなのかを確認することが大切です。さらに、アプリを使用する場合は、アプリの設定画面でプライバシーの設定を必ず確認し、自分で必要なものを設定するようにしましょう。

ワンクリック詐欺、架空請求(経済被害)

ワンクリック詐欺、架空請求一方的に送られてきた電子メールに記載されているURLを、興味本位からクリックしたら、会員登録を契約したことにされ高額な支払いを請求された、サイトを見ていて「注文ボタン」を押したつもりがないのに金銭を請求する内容のメッセージが表示されたなどの「ワンクリック詐欺」などの手口で、高額な支払いを請求するメールやメッセージが届くことがあります。また、心当たりもないのに、突然、高額な支払いを請求するメールが届いたりするのが「架空請求」です。

あたかも支払の義務があると思い込ませる内容や、「支払わないと家まで取りに行く」「個人情報を知っている」などと脅してくる場合もあります。しかし、相手にはこちらの事が分かるわけではありません。

こっそりアダルトサイトを見てしまった場合、恥ずかしくて大人に相談せず高額請求に応じてしまう事例がありますが、18歳未満の人は風俗営業法により支払義務はありません。

ネット上での契約の手続きは商法で決められており、利用者に契約する意思がないのに一方的に契約が成立することはありません。

最近では、ツークリック詐欺など、何度もクリックさせることで契約したかのように錯覚させる手口も出てきているので注意が必要です。

有害サイトへのアクセス

インターネットを利用すれば、出会い系サイト・アダルトサイト・自殺サイト・薬物サイトなどの危険なサイトに簡単に行きつきます。これらは巧妙に偽装されている場合があり、一見問題がないサイトに見える場合もあります。

「アダルトサイト」では、アダルトグッズの購入やアダルトビデオの視聴が可能です。ネット販売は、コンビニで受け取ることができるサービスもありますので、保護者に内緒での購入も可能です。アダルトビデオは日本国内では違法の、海外の無修正の動画を無料で見ることも可能です。

「自殺サイト」では、確実に自殺をすることのできる様々な技術について解説しています。また自殺をしたい人が集まる「掲示板」などもあり、ネットで知り合った人同士の集団自殺なども起きています。

「薬物サイト」では、危険ドラッグの入手方法を調べることができます。高校生が学校で薬物の売買をしている事件も県内で起きていますし、危険ドラッグがきっかけで覚せい剤などに手を出してしまうケースもあります。

出会い系サイトと非出会い系サイト(コミュニティサイト)の違い

  出会い系サイト 非出会い系サイト
(コミュニティサイト)
利用に関する制限 18歳未満使用禁止 利用制限なし
「出会い系サイト規制法」による規制 規制対象 規制対象外
SNS無料通話アプリブログ動画投稿サイト、掲示板、ゲームサイトなど
サービス目的 大人の出会い斡旋 ネット上でのコミュニケーション促進
フィルタリング フィルタリングで見られなくなる フィルタリングの対象のSNSやアプリもあれば、対象外のSNSやアプリもある。また、一部のサイトやアプリを利用したいためにフィルタリングが解除されていたり特定のSNSやアプリが利用できるケースもある

平成20年に施行されたいわゆる「出会い系サイト規制法」の改正により、出会い系サイトでの犯罪被害が減少する一方で、コミュニティサイトでの犯罪被害は増加し続けています。コミュニティサイトでの犯罪を防ぐ目的でフィルタリングが使われてはいますが、SNSやアプリの中には、フィルタリングの対象外となり利用できるものもあります。また、フィルタリングを設定したうえで、特定のSNSやアプリのみを利用するなどのカスタマイズも可能です。

このため、たとえフィルタリングを利用していても、そのような「対象外のSNSやアプリ」でのトラブルはフィルタリングの仕組みで防ぐことはできません。

トラブルを防ぐには、使う本人のマナーやルール、お互いの人間関係、SNSやアプリの特性や仕組みなどを十分理解する、不安ならば利用しないなど、使う人たちが自衛するしかありません。

見知らぬ人との出会いによるトラブル

SNSや無料通話アプリで、相手の素性を全く知らないまま、チャットやメールを通じたやりとりを行うことで、始めから犯罪を目的とするような人物と出会って危険に巻き込まれるケースがあります。

また、最初は悪意があるわけではなく普通にやり取りしていながら、ネットでのやり取りで一方的に過剰に相手に思い入れて、次第にストーカーのようになるケースもあります。

これらのトラブルは、ゲームサイトのチャット機能やビジネスで大人も使うような大手のサイトでも、多発しています。

平成20年12月に施行されたいわゆる「出会い系サイト規制法」の改正により出会い系サイトでのトラブルは激減しましたが、非出会い系サイト(コミュニティサイト)でのトラブルは急増しています。

これらのサイトは、正しくしくフィルタリングを設定したとしても、すべての被害を防ぐことができるわけではないので、本人に使いこなす力が求められます。

現在販売中のゲーム機や音楽プレーヤーにもインターネット接続機能があるため、同様のトラブルが起きています。これらはインターネット接続機器であるという認識が保護者には低く、低年齢で買い与えられる子どもたちが多いため、トラブルの被害も低年齢化しています。

「コミュニティサイト(無料通話アプリを含む)」をきっかけとした児童(満18歳に満たない者)の犯罪被害で急増しているのがTwitter(ツイッター)です。(警察庁調べ)
平成27年の上半期の半年間では85人だった被害者数が、半年ごとに141人、180人、266人と増加し、平成29年の上半期には327人と4倍近くに増加しています。また被害全体に占める割合も3分の1以上と増加しています。
(警察庁発表「平成28年におけるコミュニティサイト等に起因する事犯の現状と対策」および「平成29年上半期におけるコミュニティサイト等に起因する事犯の現状と対策」より)

岡山県内で最も多く使われているSNSはTwitter(ツイッター)です。ネットやコミュニケーションサービスを利用している児童生徒のうち、Twitter(ツイッター)を利用している割合は、小学生で6.2%(小学生全体の3.6%)、中学生で34.5%(中学生全体の27.2%)、高校生で67.5%(高校生全体の64.5%)です。(2016年岡山県教育庁義務教育課生徒指導推進室調べ)

このように、利用者の多いTwitter(ツイッター)での犯罪被害が増えているため、仕組みをよく理解して、アカウントの管理には十分に気を付ける必要があります。

  • 「ツイートを非公開にする(通称「鍵をかける」)」設定をしていないアカウントは、検索機能などで、誰でも投稿を見られる
  • 情報を過去にたどって自分の学校や部活などが特定されることがある
  • 鍵をかけていても、自分をフォローしている人には情報が見られる
  • 鍵をかけていても、見知らぬ人がフォローやDM(ダイレクトメッセージ)を送ってくることがある
など、自分が発信している情報が、どこまで見られている可能性があるのかに注意をすること、また知らない人からの呼び掛けには応じないなどの対策が必要です。

お問い合わせ先

岡山県県民生活部 
男女共同参画青少年課
〒700-8570 
岡山県岡山市北区内山下2-4-6
TEL:086-226-0557 
FAX:086-225-2949

サイト監修

筒井愛知
(TSUTSUI Yoshitomo)
就実大学人文科学部 非常勤講師